1月18日、福岡糖尿病療養指導士認定会がありました。
当院から看護師1人、臨床検査技師1人が合格し、とうとう、当院の受験資格のある(受付さんは受験資格がないので)メンバー全員が取得することができました。
糖尿病療養指導とは、糖尿病を持つ方への、サポートが一定レベル以上できるようになったと認められたことになります。
しかし、これからも研鑽を積んで、患者さん一人一人の人生のサポートができ、一緒に歩んでいくことができるような療養指導士になっていって欲しいと思っています。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。
本年も当院は、患者の皆様の健康と幸せを全力でサポートさせていただきます。医師とスタッフ一同、皆様にとって良い年となりますよう祈念しております。
今年の干支は「辰」。龍ように力強く成長し、皆様の健康を支えて参ります。辰年の活力に満ちた1年となりますよう、皆様の笑顔のためにスタッフ一同尽力してまいります。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。皆様のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
今日は、肥満症治療のウゴービ注での治療についての残念なお知らせです。
最近中医協からのウゴービ注に関する保険適用の新ルールが発表されたんです。これをしっかりとチェックしてみたところ、残念ながらうちのクリニックではちょっとハードルが高いことがわかりました。
ウゴービでの治療には、いくつかの厳しい条件があるんです。特に、専門医が常勤でいることや、教育研修施設としての認定、栄養指導ができる体制が必要とされています。
当院では、糖尿病内科を標榜していて、糖尿病専門医もいるので、一部の条件はクリアしているんですけど、全部はクリアできませんでした。
福岡県内でも、教育研修施設として認定されているのは大体が病院で、クリニックでは少ないのが実情です。なので、残念ながら、当院でウゴービ治療を提供するのは難しそうです。
肥満症を大幅に軽減できれば、糖尿病等をはじめとした多数の疾患の予防になるのですが、個人の感想としては残念な結果です。他のGLP1製剤自体も未だ出荷規制が続き、ノボラピッドフレックスタッチの出荷制限もあることから、糖尿病治療を取り巻く薬の環境がなかなか厳しい世の中ですから、仕方ないのかもしれません。
11月22日に薬価収載されれば、3ヶ月以内には市場に出るはずなので心待ちにしてましたが、ひとまずは大きな病院での治療開始になりますね。
当院の看護師が、専門誌『糖尿病ケア』にてフットケアに関する指導内容記載の依頼があり、こちらに掲載されております。患者さんへの日々のケアの中で得た知見や経験が、より多くの糖尿病ケアを行う方々に共有されることになり、非常に嬉しく思っております。当院としては、これを機にさらなる質の高い医療を提供して参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
福岡ハートネット病院(旧早良病院)の病診連携の集いに参加させていただきました。
一言で表すと、よい会でした。
講演会では、整形外科の先生からの骨粗しょう症の話や、福岡ハートネット病院が行っている訪問診療のことについて拝聴いたしました。どちらも素晴らしい内容で、今後も色々とお願いをしていきたいなと思いました。
いただいた資料は写真の様に、素晴らしいブランディング力‼️良い意味で、病院名を変える事は病院全体、働く方々の意識をも変えていくという事なんだと、感心いたしました。
スタッフの方々は、いろんな緊張もあったと思いますが、病院長を始め、参加メンバーの皆さんの生き生きとした雰囲気が非常に印象的でした。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
8月6日にPayPayドームで開かれるイベント、脈博2023に参加いたします。
所属しております、NPO法人足もと健康サポートねっとに依頼があり、イベント開催することとなりました。
お時間のある方はご参加お待ちしています。
2023年5月8日より新型コロナウイルス感染症は感染症法上の5類感染症に移行されます。
それに伴い、これまで公費でまかなわれていた検査費用(COVID19の抗原検査やPCR検査は無料)などが自己負担(保険により1割〜3割)となります。
自己負担はどのぐらいになるのか 3割負担の方の場合の費用を例として記載しておきます。
COVID19のPCR検査:2550円
COVID19の抗原検査:1320円
コロナとインフル抗原同時検査:1690円 です。
これに初診料または再診料や 院内トリアージ加算、採血費用、処方箋費用などが加わりますので、全体として(採血やPCRを行った場合)これまで約3600円前後だった費用が約6200円前後となります。2類相当だった時は、診療費の多くは国が公費でサポートしてくれていたので、5類移行後は風邪(感染症)診療だけでも費用がかなり増えますので、ご注意ください。
尚、これまで通り、当院では受診時にマスクの着用をお願いします。また、感染症が疑われる場合(喉が痛いや下痢だけなどの主訴も含め)は必ず電話での予約をお願いいたします。電話せずに来院された場合は、院外での待機や数時間の待ち時間などが発生する事や、診療が行えない事もございますので、ご理解ください。
また、最近では保険診療の点数が変更になることも多いです。医療機関及び医師の判断によって検査内容などは異なります。上記は概算であることをご留意ください。
今回4月14日から休診し、内科学会に参加してきました
沢山の内容でしたが、主に私が聴講したのは、
最近の学会はオンラインでも良いのですが、5時間以上の聴講などが必要なので、パソコンの前よりも現地にいる方が時間が早く過ぎますね。
今回は、前回のセマグルチド注射薬の肥満症への保険適応のニュースがありましたので、糖尿病治療薬として使用する飲み薬の(経口薬の)体重減少効果について、少しまとめてみようかと思います。
先に書いておきますが、決して、体重減少を認めるので勧めるという意図ではありませんし、自費診療で使用されているセマグルチドを推奨するということではありません。
ただ、自費診療を完全に否定するという事でもありません。という立場を私はとっているということは明記しておきます。
これまでに、セマグルチドの経口剤は糖尿病治療として許可される為や、効果を判定する為に沢山の試験がされてきました。今回はその試験の中の一部を取り上げます(PIONEER試験と言われる一連の試験)。これは糖尿病治療薬ですので、あくまで、薬剤効果の主要評価項目は血糖効果や安全性、心血管疾患の予防効果などの評価の為にあり、今回取り上げるのは副次効果としての体重減少をピックアップしている事であることはご理解ください。
では今回まとめてみようと思って集めた研究は下記になります。
個人的にまとめた結果に行きます。
体重減少効果のデータについて簡潔に下記に示します。(平均値・中央値や標準偏差・p値などは省いていますので、気になる方は上記原文を参照してください)
【PIONEER2】
ベースラインからの変化量(%) 52週時点
経口セマグルチド14mg −3.8% エンパグリフロジン −3.6%
5%以上体重減少した人の割合 52週時点
経口セマグルチド14mg 40.4% エンパグリフロジン 39.2%
【PIONEER3】
ベースラインからの変化量(Kg) 52週時点
経口セマグルチド3mg -1.6kg シタグリプチン −0.8kg
経口セマグルチド7mg -2.4kg
経口セマグルチド 14mg -3.4kg
ベースラインからの変化量(Kg) 78週時点
経口セマグルチド3mg -1.8kg シタグリプチン −1.0kg
経口セマグルチド7mg -2.7kg
経口セマグルチド 14mg -3.2kg
5%以上体重減少した人の割合 52週時点
経口セマグルチド3mg 15.4% シタグリプチン 11.4%
経口セマグルチド7mg 27.3%
経口セマグルチド14mg 33.8%
5%以上体重減少した人の割合 78週時点
経口セマグルチド3mg 19.5% シタグリプチン 13.3%
経口セマグルチド7mg 27.1%
経口セマグルチド14mg 32.5%
【PIONEER6】
ベースラインからの変化量(Kg) 試験終了時点(イベント発生122件まで)
経口セマグルチド14mg -4.2kg プラセボ −0.8kg
【PIONEER9】
ベースラインからの変化量(Kg) 52週時点
経口セマグルチド3mg 0 kg リラグルチド0.9mg +0.4kg
経口セマグルチド7mg -0.6kg
経口セマグルチド14mg -2.8kg
5%以上体重減少した人の割合 52週時点
経口セマグルチド3mg 2.6% リラグルチド0.9mg 4.9%
経口セマグルチド7mg 11.6%
経口セマグルチド14mg 41.5%
【PIONEER10】
ベースラインからの変化量(Kg) 52週時点
経口セマグルチド3mg 0 kg デュラグルチド0.75mg +1.0kg
経口セマグルチド7mg -0.9kg
経口セマグルチド14mg -1.6kg
5%以上体重減少した人の割合 52週時点
経口セマグルチド3mg 5.5% デュラグルチド0.75mg 6.3%
経口セマグルチド7mg 16.3%
経口セマグルチド14mg 22.0%
まとめ
各試験で経口セマグルチドと比較する薬剤や治療介入方法は異なります。プラセボ(偽薬)が相手(対象)だったり、血糖を下げるために追加する薬剤が違ったり、心血管疾患のデータが揃うまで試験を続けるなどなどいろんな違いがあります。また、様々な研究は、まず、どのような効果を評価したい→そのためにはどのような比較をするべきか(研究デザイン)→結果として主要となる効果の評価を行う。という順序で行うためにデザインされた研究になります。今回お示しした研究は全て、体重減少は目的ではありません。副産物として(副次効果として)出てきたデータですので、これが全てを示すというわけではないと言う事は理解していただかなければなりません。
ただ、少しだけ傾向がある事にはお気づきになったかもしれません。まとめてみましたのでご参考にされてください。