何故糖尿病は怖いの?
糖尿病とは、慢性的な高血糖状態が続く病気です。
人は食事をすると、血液中の糖(血糖)が増えます。通常、膵臓から分泌されるインスリンの働きで、糖は細胞へ運ばれ、それは大事なエネルギー源となります。しかし、食事を摂りすぎたり、インスリン分泌の働きが悪くなったりすると、血糖値が高い状態となります。この高血糖状態が続くと、ソルビトールという細胞を傷付ける物質が体内で分泌され、血管壁や神経を傷付け、血液がドロドロになって詰まりやすくなったりします。
この状態が続くことにより起こる合併症が何より糖尿病の恐ろしさなのです。血糖値を安定させ管理することは、健康を保つためにとても重要です。不安な方や気になる症状などがある方は一度受診をお勧めします。
糖尿病のタイプ
糖尿病には、1.1型糖尿病、2.2型糖尿病、3.妊娠糖尿病、4.他の病態に起因する糖尿病の4種類があります。
その中でも、大きく分けて2つのタイプに分けられます。
1型糖尿病
厚生労働省研究班による1998~2001年の小児糖尿病医療意見書の解析では15歳未満の1型糖尿病発症率は年間10万人当たり2.1~2.6人とされています。しかし、この疾患は成人にも発症します。急性発症型1型糖尿病については未だ日本全体における実態調査はありませんが、他の糖尿病を合わせた糖尿病全体のうちの5%ぐらいが1型糖尿病と言われています。1型糖尿病は体内でインスリンを分泌する唯一の細胞である膵β細胞が何らかの理由により破壊され、インスリン分泌が枯渇して発症する糖尿病と定義されています。
現在のところ、生きていく上ではインスリンを注射することが必要になります。その為、治療の中心は肥満のある方は食事制限も必要ですが、どちらかというと食事療法というよりは、その方の生活に、食事にどのようにインスリン注射を合わせていくかということになります。インスリン注射もありますが、インスリンポンプといった方法もあります。これらは糖尿病専門医としてこれまで培ってきた経験と、スタッフにも糖尿病支援に長けた日本糖尿病療養指導士もいますので、ご相談ください。
2型糖尿病
2016年の国民健康・栄養調査の結果では「糖尿病が強く疑われる人」が1000万人に上ると報告されています。この「糖尿病が強く疑われる人」はほとんどが2型糖尿病です。
高血糖の原因としてインスリン分泌障害(インスリンが出にくいこと)とインスリン抵抗性(インスリンが効きにくいこと)が関与しています。もともと、日本人を含むアジア人は欧米人に比べてインスリン分泌が2分の1とインスリン分泌低下の体質を持っています。しかし、それだけでは糖尿病は発症しません。ここに糖尿病発症の引き金となる遺伝因子と環境因子が存在します。遺伝因子としてはGWAS(genome-wide association study)などによって疾患感受性遺伝子の解析が行われています。2型糖尿病では1型糖尿病より遺伝因子の関与が多いと言われています。環境因子としては、食生活や運動不足から肥満や内臓脂肪蓄積の増加が生じ、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくいこと)が引き起こされます。これらのインスリン分泌低下とインスリン抵抗性が相互に関連しインスリン作用不足が生じ2型糖尿病が発症します。
糖尿病の主な症状
□喉が渇く(高血糖症状)
□水をよく飲んでしまう(高血糖症状)
□尿の回数や量が増えた(高血糖症状)
□体重が減った(高血糖症状)
□全身がだるく、疲れやすくなった
□視力が低下してきた(目の合併症のときなど)
□足がしびれている(神経の合併症のときなど)
□足がむくむ(腎症などを発症した場合)
□立ちくらみがする(神経の合併症のとき)
よもやま話
糖尿病が歴史上はじめて確認されたのは紀元前1500年エジプトのエベレスパピルスにある「多量の尿を出す病気」という記述のようです。日本の歴史上最初の2型糖尿病は、源氏物語の主人公光源氏のモデルの藤原道長のようです。「小右記」には、道長の症状として「のどが渇いて、水を多量に飲む、体がやせて体力がなくなった、背中に腫れ物ができた。目がみえなくなった」などがあるようです。
糖尿病により引き起こされる病気(合併症)
「しめじ」と「えのき」
合併症の中でも、糖尿病に特徴的なのは比較的小さな血管の病気が出ることです。これを細小血管合併症と言います。その覚え方は、「し・め・じ」と覚えます。
「し」:神経障害
「め」:網膜症(眼)
「じ」:腎臓病
一方で、実は一番怖いとされている大血管障害(動脈硬化性疾患)の合併症があります。それは、「え・の・き」と覚えます。
「え」:壊疽(えそ)
「の」:脳卒中
「き」:虚血性心疾患(心筋梗塞)
「し」神経障害 [糖尿病神経症]
神経障害(し)はこの中の合併症の中でも最も早期に発症すると言われています。しかし、神経障害を発症されていても、約80%近くの方は自覚症状がありません。約20%の方にジンジン・びりびりといったしびれや、触るとなんか変。足の裏に1枚紙を貼っているような異常な感覚などが出ることがあります。決して、症状がないことがよいことではありません。実はご自身が知らない間に足の感覚がなくなっていて、知らない間に怪我をして、そこからばい菌が入り、足の切断になんてこともあります。足については
糖尿病フットケアのページで詳細に記載します。神経障害の診断は診察が主体です。ご希望の方はいつでもお問い合わせください。また、足などだけでなく、立ち上がったときにふらつく、排尿や排便ができない、便秘や下痢の繰り返し、ED(勃起障害)なども、糖尿病からくる自律神経障害の症状として出ることがあります。また、運動神経障害が出ると足の変形や下肢の筋力低下・など様々な病態を生じます。
「め」網膜症(眼)[糖尿病網膜症]
糖尿病網膜症(め)は失明する疾患の第2位を占めます。糖尿病網膜症は進行するまで症状はほとんどありません。網膜症とは異なり黄斑浮腫の状態になると視力に影響する場合がありますが、糖尿病網膜症は視力と関係なく、突然失明することもあります。糖尿病と1度でも診断された方は、必ず年に1回は眼科を受診してください。また、血糖コントロール次第により眼科受診間隔の推奨は異なりますので、ご相談ください。
「じ」腎臓病[糖尿病腎症]
糖尿病腎症(じ)は現在新規に透析になる患者さんの原因疾患の第1位です。日本の透析医療は世界でも最先端ですので、透析医療は決して悪いものではありませんし、現在では週3回の血液透析だけでなく、腹膜透析や、自宅での在宅透析、夜間に寝ている間に行われるオーバーナイト透析など非常に発達しております。しかし、できれば透析になるのを未然に防ぎたいですし、悪化している状態でもなんとか透析導入になるのを先延ばしにしたいと思う方が多いのではないでしょうか。その際、血糖コントロールも非常に重要になりますが、ある程度進行した腎症の患者さんには「血糖」というよりもむしろ「減塩」が重要になります。また、国の重要課題として糖尿病重症化予防の中に、糖尿病腎症からの透析導入の減少と延伸が掲げられています。院長は前任の佐賀県唐津市ではこの事業に注力しておりましたので、いつでもご相談ください。
「え」壊疽(えそ)[糖尿病足病変]
糖尿病の患者さんで神経障害(上記参照)がある方、もしくは足の血液の流れが悪くなっている状態になっている方の足に傷ができる病態を糖尿病足病変と言います。実は世界では糖尿病の為に20秒間に1つの足が切断になっています。傷が治りにくい原因には多くありますが、足の血液の流れが悪くなっている下肢末梢動脈疾患があるとより傷の治りが悪くなります。この足の血流が悪くなる原因は、糖尿病だけではありません。たばこ、高血圧、コレステロールが高いなど動脈硬化になるような病気をお持ちの方は、糖尿病ではなくてもなる可能性があります。当院では足の血流評価を診察、ABI検査、エコーなどで行うことができます。特に、安静にしていても足が冷たい、しびれる、歩いている途中でふくらはぎが痛くなり、立ち止まってしばらくすると痛みが改善するといった症状をお持ちの方は、強く検査をお勧めします。
「の」脳卒中[脳梗塞]
脳卒中には脳の血管がつまってしまう脳梗塞と、出血してしまう脳出血があります。糖尿病と関係するのは脳梗塞ですが、糖尿病がない方に比べて約2~3倍リスクがあると言われています。また、脳卒中は糖尿病がなくても、高血圧・たばこ、コレステロールが高いなどが原因となり動脈硬化が進んだ状態で生じる可能性が高いです。当院では頚部の動脈の動脈硬化があるかどうかを頸動脈エコーにて評価します。また、マリナ通りクリニックモールには「
はしぐち脳神経クリニック」がありますので、そちらでMRI検査まで行うことができます。何かありましたら、ご相談ください。
「き」虚血性心疾患[心筋梗塞・狭心症]
虚血性心疾患は聞きなれない病気だと思います。これは、狭心症や心筋梗塞というものになります。心筋梗塞は、心臓を栄養している血管がつまってしまうこと、狭心症はその血管が細くなり、運動時などに十分な血液が流れない為、胸の痛みなどが出てしまう状態です。こちらも糖尿病があると2~3倍発症リスクがあがります。また、糖尿病がなくても高血圧・たばこ、コレステロールが高いなどが原因となる場合もあります。当院では、心電図・胸部レントゲン写真、心エコー検査などを行います。また、必要によっては、専門病院で冠動脈CT検査などをお勧めいたしますので、ご相談ください。
その他
■歯周病
糖尿病をお持ちの方は糖尿病ではない方に比べ歯周病の罹患頻度が高いようで、歯周病は進行しやすいです。歯周病治療でHbA1cも改善することも言われております。歯周病は沈黙の病気と言われているようで、重症化するまでは自覚症状がありません。
口臭が気になる、歯がぐらつく、歯肉出血がある、歯茎がはれるなどの症状があるようでしたら、まずは歯科医院でチェックしてもらいましょう!!
■がん
糖尿病患者さんの死因の第1位は悪性腫瘍、つまりがんです。日本糖尿病学会からの報告では糖尿病(主に2型糖尿病)は大腸がん、肝臓がん、膵臓がんの発生リスクを増加させると報告されています(糖尿病56(6)374-390,2013)。また、糖尿病とがんに関係している項目は加齢、男性、肥満、運動量が少ない、不適切な食事(赤肉・加工肉の過剰摂取、野菜・果物・食物繊維の摂取不足など)、過剰飲酒と喫煙だったようです。
がんは、採血をしているだけでは見つからないことが多いです。採血の結果でわかったときには進行していることもあります。その為、必ずがん検診は受けましょう!!糖尿病じゃなくても受けましょう!!
■骨粗しょう症
骨粗しょう症の検査は超音波を用いるものとX線を用いる方法がありますが、超音波を用いる方法は簡易的なものになります。マリナ通りクリニックモール内の「
まなべ整形外科クリニック」ではX線を用いたDEXA法での骨密度検査が可能です。
実は、最近の解析で、1型糖尿病や2型糖尿病などの病気の分類にかかわらず、糖尿病では骨量に関係なく、骨脆弱性に基づく骨折率の上昇が指摘されています。つまり、骨粗しょう症かどうかの検査でも正常範囲内でも骨が弱くなっていると言われています。
そのうえで糖尿病は骨折の危険性を高める疾患として認識されてきつつあります。
もし、骨密度が低下しているのであれば、早めの治療をお勧めします。また、骨密度の検査は上記にも記載しましたが、いろいろな方法があります。年齢と共に変化するものですから、同じ施設で同じ方法で定期的に検査する事をお勧めいたします。
■サルコペニア・フレイル
<サルコペニアとは>
ギリシャ語で筋肉を表すsarxと、喪失を意味するpeniaを組み合わせた造語で、サルコペニアと言います。様々な定義・基準があるのですが、簡単に言うと筋肉(骨格筋)量減少とそれによる機能低下と言われています。高齢化が進んでいる現在はこのサルコペニアになっているかなっていないか、もしくはその前段階の筋肉量の減少はあるが、筋肉や身体機能の低下を伴っていない状態であるプレサルコペニアかどうかを把握する事は大切です。サルコペニアは転倒、骨折、後述するフレイルとなるリスクが高いと言われており、寝たきり状態を防ぐためにも非常に重要です。
実は2型糖尿病を中心とする生活習慣病を持っている方はサルコペニアになっている率が高いと言われています。サルコペニアと関係する病気・病態として、糖尿病以外には認知症、骨粗しょう症、心不全、転倒・骨折、排尿障害、脱水・熱中症、摂食・嚥下障害などがあります。まずはご自分の状態を一緒に把握していきましょう。
<フレイルとは>
同じ年齢の方でも歳を重ねていくと、からだの機能や精神的な状態、社会とのつながりなどは個人差が大きくなります。中には、社会との交流が乏しくなり、それがきっかけで、身体のもしくは精神的な老化が早く進む方が出てきます。このように老化は人それぞれです。
フレイルとは加齢に伴う様々な臓器機能の変化や予備能力低下によって、外からのストレス(ちょっとした病気など)に対して弱くなってしまっている状態であり、健康状態と要介護状態の中間に位置する状態と定義されています。
病気を一つ発症してしまうと、滑り台をすべるかの様に、体調がガタガタガタっと悪くなっていってしまい、その後に自立での生活が困難になり、認知症や死亡といった危険性が高くなる状態です。
この予防法には3つあります。栄養と運動と社会参加です。ご自分の状態を考えながら一緒に対策を練って生きましょう!
■認知症
認知症とは「生後、正常に発達した種々の認知機能が何らかの障害によって持続的に低下し、日常生活・社会生活に支障をきたしている状態」を意味します。糖尿病は、脳の動脈硬化や、アルツハイマー病の中心的な原因物質であるアミロイドβ蛋白の沈着などの機序により、認知症の発症リスクを上昇させています。
先ずは早めの検査が必要です。マリナ通りクリニックモールには神経科「
はしぐち脳神経クリニック」があり、認知症の検査及び治療を行っております。
また、認知症を合併してしまった場合の糖尿病治療はなるべく血糖の変動を緩やかにして、低血糖を予防することが重要です。高齢患者の方の健康状態や使用薬剤によって、血糖コントロール目標値の下限値を決め、血糖を下げすぎないよう管理する必要があります。認知症がなくても高齢者では低血糖は気を付けなくてはいけません。また、認知症は高コレステロール、高血圧など糖尿病以外の生活習慣病の治療も重要です。患者さん個人個人の全身状態や生活環境があると思いますので、一緒に考えていきましょう。
■メンズヘルス(ED)
ED:Erectile Dysfunction(勃起障害/勃起不全)は加齢・テストステロン低下・神経疾患・糖尿病・高血圧・肥満・運動不足・喫煙などの多くのリスクファクターがあります。また、糖尿病患者さんでは35~90%に発生するともいわれていますし、糖尿病でない方に比べて発生時期も10年早いと言われています。しかし、このリスクファクターの肥満・運動不足・喫煙は改善可能な項目です。つまり、EDは生活習慣病の一つとも言えます。お薬の選択も大切な治療ですが、適切な生活習慣を心がけることも非常に重要な治療法になります。
糖尿病の治療について
食事療法
<エネルギー制限>
日本糖尿病学会が推奨する標準的な食事療法では、1日に摂取するエネルギー量の調節を優先しています。まず、摂取すべきエネルギー量を身長と日々の活動量で決めます。
そのエネルギー量の50~60%を炭水化物、20%以下を蛋白質、残りを脂質として摂取する計算方法で出していきます。
当院では必要エネルギーを計算し、体組成計からでる基礎代謝量をみたうえで継続できる内容を一緒に決めていきましょう。
<緩やかな糖質制限>
糖質制限食は糖質摂取量を50g/日以下にする比較的厳しい極端な糖質制限もありますが、最近注目を浴びているのは「緩やかな糖質制限」というものがあります。ハンドブック(日本医事新報社 糖尿病食事療法のベストチョイス「緩やかな糖質制限」ハンドブック、山田 悟、編著)もでていますのでご参照ください。この中では1食の糖質を20~40gとしており、間食の糖質は10g、1日の糖質摂取量は70~130gと定義されています。極端な糖質制限は当院でもお勧めしておりませんが、糖質制限のメリットの一つは体重減少だと思います。また、多くなりがちなたんぱく質や脂質は一緒に「質」を考えて取る工夫が必要と思います。
個人個人でお持ちの病気も、考え方も異なりますので、一緒に楽しい食事がおくれる方法を考えましょう 。
運動療法
健康診断などで、生活習慣病を指摘されてしまうと「ウォーキングします!」「走ります」と考えてしまいます。運動は生活習慣病の予防や悪化の防止だけでなく、将来の寝たきりや癌までも予防するデータも出てきており、素晴らしい治療の一つでもあります。
運動時のカロリー消費量はいろんな運動がありますので、一概には言えませんが、例えばジョギングで1㎞走れば、皆さんの体重のカロリーが消費されると言われています。つまり、70㎏の方が1㎞ジョギングすると70kcalのカロリー消費だそうです。
カロリー消費も考えて、楽しく続けられる運動を探してみましょう!
ただ、一つだけ注意があります。「運動したから少しぐらい・・・。」と思って食べ過ぎないように気を付けてください。実は鳥のから揚げ30g(小さめ1個分ぐらい)は71kcalのようです。つまり体重70㎏の方が1㎞走ったのと同じ。
何から始めるか悩みますが、運動時にはあわせて、食事もお願いします。
薬物療法
飲み薬?インスリン注射?どれにする?
糖尿病治療において、薬物療法は非常に重要です。
薬物療法を始める際、よく患者さんから言われることがあります。「飲み薬(経口血糖降下薬)がいいです」。現在では飲み薬も7種類ある為、その方の糖尿病の状態や生活状況にあった内服薬を選択する事はよくあります。しかし、実はインスリン注射を初めから開始しなくてはいけない方(絶対的適応)やインスリン注射をしたほうがよい方(相対的適応)がいらっしゃいます。以下に示します。
<絶対的適応>
1.1型糖尿病
2.高血糖性昏睡(糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群、乳酸アシドーシス)
3.重度の肝障害・腎障害の合併
4.重度の感染症・外傷・中等度以上の外科的手術のとき
5.糖尿病合併妊娠や妊娠糖尿病で食事・運動療法だけでは血糖コントロールがつかないとき
<相対的適応>
1.著明な高血糖(たとえば空腹時血糖250mg/dl以上、随時血糖350mg/dl以上)の場合
2.経口血糖降下薬で良好な血糖コントロールがえられない時
3.やせ型で栄養状態が低下している場合
4.ステロイド治療時に高血糖を認める場合
5.高血糖による毒性を積極的に解除する場合
注射薬は痛みを多少なりとも伴いますし、傍目に重病そう、打ち始めたら一生打ち続けなくてはいけない?(必ずしもそうではありません。)という心配があり敬遠されがちですが、適切なタイミングで適切な量のインスリンを打つことは非常に重要です。
血糖コントロールは何のためにするのでしょうか?それは、糖尿病になっても合併症を予防し、健康な方と変わらない日常生活の質と寿命の確保をすることになります。インスリン注射が必要であるのに、注射が嫌いだから内服薬でゆっくりとコントロールして、その間に合併症が出てくるようでは、最終的な目標は果たせないかもしれません。決してインスリンが絶対いい、インスリンじゃないとダメだと言っているわけではありません。皆さんの糖尿病の状態を一緒に理解した上で、糖尿病の治療法を一緒に考えていきませんか?
当院での糖尿病患者さまの受診時の大まかな流れ
初診時
受付・問診
身長・体重測定
バイタルサインの測定・看護師による問診
医師診察
体組成検査及び血液・尿検査
結果説明
会計
再診時
受付
血圧・体組成検査・採血・尿検査
看護師による療養経過の聞き取り・支援
医師診察・結果説明
会計
※多くの場合月に1回の受診となりますが、患者さまの状態により、次の受診までの期間を短くする場合や長くする場合があります。
糖尿病患者様用の問診票
初診時に記載してきてくださると受診がよりスムーズになります。
※問診票の記入は来院時でもかまいません。