一般内科

風邪(感冒)

上気道と言われる、鼻・のど(咽頭、喉頭)の症状が出ます。主な症状は、鼻水・鼻づまり、咳、のどの痛みです。人それぞれ、症状や徴候が様々です。上気道の感染症は約25%が細菌性ですが、残りのほとんどがウイルスによるものです。ウイルスには抗生物質(抗菌薬)は効きません(細菌には抗生物質は効果があります)。かぜに抗菌薬を処方する事は、抗菌薬の耐性菌(抗生物質が効かない細菌)を増加させる原因となりますので、抗菌薬は使用しません。 かぜ(感冒)の方の数%にウイルス感染後に細菌感染を生じる事(二次性の細菌感染)があります。特に幼児・高齢者・慢性疾患をお持ちの方などが要注意です。
風邪(感冒)とインフルエンザの違い
  インフルエンザ 風邪(感冒)
病気の出方 急に高熱を伴って発症 徐々に
症状 頭痛・腰痛・関節痛・全身のだるさ・などの全身の症状が強い。軽い消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢など)も伴う。 鼻炎症状、のどの痛み、頭痛など全身症状は少ない。37℃台の発熱が多い。

発熱

熱は多くの場合、風邪などの感染症の場合があります。しかし、長く続く発熱には、感染症の時もありますが、悪性腫瘍や膠原病といった病気の場合もあります。
発熱を生じる病気は沢山ありますが、それと一緒にでる症状として悪寒(さむけ)、皮疹(湿疹など)があります。熱を出す疾患として、たまに遭遇するのが、薬剤熱もあります。お薬のために熱が出ることもあるんです。
熱があり、原因がはっきりしないけど、『感染症かもしれないのでとりあえず抗生物質(抗菌薬)を。』という方もいらっしゃいますが、抗菌薬を使用すると感染症を起こした臓器がどこなのか、原因の菌は何なのかがわからなくなり、抗菌薬の種類があっているのかやどのぐらいの期間、抗菌薬を飲まなければいけないのかが不明になります。更に、抗菌薬は適切に使用しないと耐性菌を増やすことになります。
発熱

喉の痛み

咽頭炎のほとんどはウイルスによるものです。
原因の重要なものに溶連菌(A群β溶血性レンサ球菌)による感染があります。この菌は急性糸球体腎炎(腎臓の病気)急性リウマチ熱(心臓の病気や関節炎などを伴う病気)と関連しています。これは主に5~15歳の小児の病気です。
原因ウイルスの種類は、ライノウイルス・コロナウイルスが大部分でインフルエンザウイルス・パラインフルエンザウイルス・アデノウイルス(結膜炎の症状(眼の症状)が1/3ぐらいにでる)などがあります。頻度は少ないですが、EBウイルスや単純ヘルペスウイルス・コクサッキーウイルス(ヘルパンギーナ)などもあります。細菌の種類はレンサ球菌・淋菌・ジフテリア菌・梅毒などがあります。
喉の痛み

咳は実は、気管や気管支の分泌した物質や異物を取り出すための体の防御反応です。
気道の炎症(感染症、喘息など)、狭窄(気管支癌やカルチノイド腫瘍など)、浸潤(サルコイドーシスや結核など)、圧迫(大動脈瘤やリンパ節腫大など)といった障害が引き起こしたり、肺の病気(肺炎・肺膿瘍・心不全)、薬によるものなどがあります。
咳

咳の持続期間による分類

急性の咳(3週間未満)・・・上気道感染症(かぜ、副鼻腔炎(ちくのう)、百日咳)、肺炎、肺塞栓、心不全
亜急性の咳(3~8週)・・・ウイルス、百日咳、マイコプラズマ、クラミジア、感染後咳嗽、後鼻漏
慢性の咳(8週間以上)・・・慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支癌など
他には喘息、逆流性食道炎などもあります。

喘息

当院ではネブライザーを使用した喘息発作時の治療が可能です。急性増悪時(発作)の状態によっては高次機能病院への紹介を行います。

胸痛

胸の痛みと一言にいっても、意外と沢山病気があります。よく知られているのは心臓の病気で、狭心症や心筋梗塞、肺塞栓症(エコーノミークラス症候群の状態)、気胸、大動脈解離など命を脅かす病気があります。他にも実は、逆流性食道炎などの消化器疾患などの事もあります。

嘔吐

吐き気・嘔吐があるときついですよね。原因は多岐にわたります。一般的には感染症(感染性胃腸炎)などがありますが、高血糖などの代謝疾患、電解質異常(ナトリウムなどの異常)、実は心筋梗塞でも嘔吐や吐き気が患者さんの訴えの中心であることもあります。
嘔吐

胸やけ

二日酔いを思い出す方が多いでしょうか?胸やけとは胸骨の裏に感じる焼けるような感覚です。胸やけとはいえ、10分以内の締め付けられるような鈍い痛みは心臓の病気のこともあります。
胃食道逆流症(GERD[ガード:gastroesophageal reflux disease])はお薬を飲むことで治療されている場合が多いですが、胸やけの症状に加えて、のみ込み時の痛み、体重減少、貧血、飲み込みにくさ、出血を伴う場合は早めに上部内視鏡(胃カメラ)を検討した方がよいと思います。

下痢

数週から数日に発症した場合には多くは感染症の場合があります。しかし、長期にわたる場合は過敏性腸症候群や、他の消化管の病気などのこともあります。
長期にわたる下痢には注意が必要です。例えば、便秘と下痢の繰り返しで体重減少や通常の便がいつもより細い場合は大腸がんなどを考えなければなりません。若い方で繰り返す血便や口内炎などの症状が伴う場合は炎症性腸疾患と言われるものや膠原病に伴う腸炎のこともあります。下痢症状に加えて動悸・手の震えなどがあると甲状腺の病気などの可能性もあります。
下痢

インフルエンザ

高熱や関節痛などがある場合は要注意です。
インフルエンザ

内分泌疾患(ホルモンの病気)

甲状腺の病気が一般的に多いです。甲状腺ホルモンが少ない場合は、元気がでない、足がむくむ、体重がふえる(減らない)、だるいといった、ややはっきりしない症状がある事があります。甲状腺のホルモンが多い時は、動悸、微熱がつづく、何もしていないのに痩せる、眼が出てくるなどの症状があります。
副腎というところから出てくる、コルチゾールと言ったホルモンが少なくなると、元気が出なかったり、疲れやすい、ナトリウムという電解質の値が低いなどの所見がある事があります。
他にもたくさんのホルモンの病気があります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

寝ている時に息が止まる病気です。この病気は2003年に新幹線がオーバーランしたニュースや、2012年にツアーバスが衝突事故が起こり、注目されました。
病気になっている方は割りと多く、男性で約23%、閉経後の助成で約9%と言われています。病気になる機序としては細かくお話しすると、上気道の解剖や上気道の筋肉の反応、呼吸の安定性や覚醒のしやすさといった、難しい話になるのですが、呼吸をする部分の問題があり睡眠中に無呼吸や低呼吸が繰り返し起こる状態です。
肥満の方がなりやすいのはありますが、必ずしも肥満の方だけがなる病気ではありません。新潟の方で実施された研究ではこの病気の38%ぐらいは肥満でない方であったという報告もあるようです。息が苦しい状態で寝ているので、睡眠の質が悪くなり、日中の眠気などが起こります。
他にはこの病気は、高血圧や糖尿病・心臓の病気(心不全)などの病気と関連しています。
検査は、入院でする終夜睡眠ポリグラフ検査というものもありますが、当院では簡易ポリグラフ検査というのを行っています。これは、機器をご自宅にお送りし、寝る時につけていた抱く事で検査が出来ます。自宅で出来るので、入院も必要ありません。
簡易ポリグラフ検査の結果 40以上の値が出る方は日常生活での眠気や頭痛などがあれは、CPAPという治療法が保険適用となります。20以上40未満の方は専門の病院へ紹介させていただきます。CPAPの管理も当院で行っております。また、遠隔モニタリング(オンライン診療)での管理も行う事が出来ます。通院していただき安定している方で、同意が得られた方には利便性が増すのではないかと思っています。ただし、3ヵ月に1回は対面での診療が必須ですので受診していただく必要があります。 例えば1月にクリニック受診した方は、2月と3月はオンラインでの診療、4月はクリニック受診といった具合の受診になります。

禁煙外来

タバコをやめたいけれどどうしても止められない方や、禁煙に挑戦してはいるけれどどうしても途中で挫折してしまうという方は多いのではないでしょうか。ご自身の意思だけで禁煙に成功することはなかなか難しいものです。
当院では禁煙治療に健康保険が使用できますので、ぜひご相談ください。
※禁煙外来を健康保険で受けるためには一定の要件があります。