高尿酸血症と筋力トレーニング:知っておくべき注意点と対策

皆さん、こんにちは。高尿酸血症や痛風についてご存知ですか?

健診で尿酸値が高いと指摘されたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

痛風は主に男性に関係しますが、女性にも発症する可能性があります。

実は、高強度(かなり負荷の強い)筋力トレーニングは尿酸値を上昇させることが報告されています。 筋力トレーニングは健康維持に重要ですが、高尿酸血症や痛風のリスクがある方は注意が必要です。無酸素運動である筋トレは、尿酸値を上昇させる可能性があります。

今回の参考資料はこちら:

  1.   ⒈.Gout and Nucleic Acid Metabolism Vol.40 No2(2016)
  2.   2.日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改定委員会(編)高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版(2019年改定)
  3.  

筋トレが尿酸値に与える影響

  1. ATPの分解による尿酸産生: 無酸素運動では、エネルギー源としてATP(アデノシン三リン酸)が大量に分解されます。ATPは体内のエネルギー源として使われ、その代謝過程で尿酸が生成されます。
  2. 乳酸の増加による尿酸排泄低下: 激しい運動により筋肉が消耗し、乳酸が増加します。この乳酸が腎臓からの尿酸排泄を一時的に阻害すると言われています。

このため、元々尿酸値の高い方に対しては、ガイドライン上では有酸素運動が推奨されています。しかし、筋トレも重要な運動の一つです。有酸素運動だけでは持久力は向上しますが、筋肉量を効果的に増やすことは難しいのが現状です。

 

筋トレを高尿酸血症のリスクを抑えて安全に行うための対処法

  1. 運動強度の調整: 高強度の無酸素運動を避け、中程度の強度で行いましょう。主観的運動強度としてBorgスケールがあり、これで「13.ややきつい〜11.楽である」程度が推奨されます。
  2. 適切な水分補給: 運動前後、および運動中のこまめな水分補給が重要です。これにより尿酸の排泄を促進します。
  3. 段階的なトレーニング: 急激な運動強度の上昇を避け、徐々に強度を上げていくことが大切です。
  4. 食事への配慮: プリン体を多く含む食品(レバーや魚卵など)の過剰摂取を避け、アルカリ性食品(野菜や果物)を積極的に取り入れましょう。
  5. 定期的な尿酸値チェック: 特に高尿酸血症のリスクがある方は、医療機関で定期的に尿酸値をチェックすることをおすすめします。
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まとめ

筋力トレーニングは健康維持に重要な役割を果たしますが、痛風や高尿酸血症のリスクがある方は、尿酸値への影響を考慮しながら適切に行うことが大切です。

自身の体調や尿酸値の状況に応じて、医療専門家のアドバイスを受けながら、安全で効果的なトレーニング計画を立てましょう。

適切な運動と生活習慣の管理により、健康的な筋力トレーニングを継続することが可能です。 

でも、ガッツリ筋トレすると気持ちいいですよね^^。 

それ、よくわかります!!

2024年09月17日