とうとうこの時が来ました。
2023年1月27日厚労省の薬食審・医薬品第一部会にて肥満症治療ウゴービ皮下注射(一般名:セマグルチド)が承認されました。
現在、持続性GLP1受容体作動薬として、週一回の注射薬オゼンピック®️と、飲み薬としてリベルサス®️という薬がありますが、どちらも2型糖尿病の治療薬として使用されています。このどちらも一般名はセマグルチドであり、上記のウゴービ®️と同じです。これまでは、GLP1受容体作動薬の適応外使用である、美容・痩身。ダイエット目的での自由診療については、日本糖尿病学会としても適正使用を守るよう、見解が示されていたのですが、ようやく臨床試験の結果もそろい、この薬剤に関しては承認となったようです。
ただし、この部分は必ず守る必要があります「肥満症 ただし、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行なっても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。 BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、BMIが35kg /m2以上」
これまで、肥満症の薬としてはマジンドール®️(一般名:サノレックス)がありましたが使用にはかなり注意が必要で、ほとんど使用されていませんでした。そういう意味では、現在すでに2型糖尿病の方に使用されているお薬ですので糖尿病専門医としては使用しやすい薬が、肥満症に対して使用できるようになったのは、非常に嬉しく思います。
みなさんご存知のように、肥満症はさまざまな疾患の原因になります。その治療がしっかりとできるということは、将来が明るくなりますね。
尚、ウゴービ皮下注射®️に関しては、2023年2月8日時点でまだ、薬価収載などが終わっていませんので、もう少しクリニックで使用できるには時間がかかりそうです。