下肢静脈瘤
「下肢静脈瘤」について、少しお話いたしますね(^^)
下肢静脈瘤とはどんな病気でしょう❓
原因は・・
なりやすい人は・・
原因は・・
下肢静脈瘤は、静脈の逆流防止弁が壊れることでおこります。
血管には動脈と静脈があります。動脈は心臓から足の先まで酸素と栄養を運んでいます。
静脈は全身で使い終わった血液を心臓に返す血管です。足から心臓に向かうため、足の静脈は重力に逆らって上向きに流れます。血液が下向きに流れないように、静脈には逆流防止の弁が付いています。
この弁が壊れることで血液が逆流し足に血液がたまります。その結果、静脈は膨れてこぶのようになり下肢静脈瘤になります。
重症化すると湿疹、色素沈着などのうっ滞性皮膚炎から皮膚潰瘍(深い傷)作ることもあります。
なりやすい人は・・
・遺伝
・立ち仕事(デスクワーク)
・加齢
・妊娠と出産
遺伝:父親か母親のどちらかに下肢静脈瘤がある場合は約40%、両親ともにある場合は約90%発症する
と言われています。
立ち仕事:1日8時間以上立ち続けている人は下肢静脈瘤の発生頻度が高いことがわかっています。
長時間立ったままでいると重力の力を受け続けて逆流防止弁に過度の負担がかかり、次第に
緩んで閉じなくなってしまいます。
また、長時間の立ち仕事や座りっぱなしの人など、長時間同じ姿勢で足を動かさないでいる
と、ふくらはぎの筋ポンプ作用が弱まり血液のうっ滞がおこります。
加齢:女性は妊娠の機会が増える30歳台以降に急増し、男性は50歳以降に増加してきます。
70歳台を超える頃には全体の7割強、女性8割強、男性6割弱が下肢静脈瘤を発症しています。
手術などの治療が必要な下肢静脈瘤は全体の1割くらいです。
妊娠と出産:妊娠中は女性ホルモンの影響で血管が広がりやすくなり弁が壊れやすくなります。
また、お腹の赤ちゃんの影響で腹圧が高くなり、静脈が圧迫されて心臓に戻りにくくなる
ため、逆流防止弁に負担がかかり壊れてしまいます。
そのほか:便秘や肥満(BMI30以上)のある人
便秘:便秘の時にいきむと腹圧がかかります。高い腹圧がかかると、お腹の中で静脈を強く圧迫す
るため静脈弁に負担がかかります。
肥満:肥満は下肢静脈瘤の危険因子で症状を悪化させるといわれています。
肥満の要因でもある運動不足は、ふくらはぎの筋ポンプ作用を十分に活用できていません。
!(^^)! 下肢静脈瘤を簡単にセルフチェックしてみましょう !(^^)!
必ず立った状態で、全身が映る鏡や手鏡を使って足の裏側の血管をチェックします。
1分間立った状態で、足の付け根から太ももの内側、ふくらはぎの内側や足首回りを観察します。
見た目で・・・
「足の血管のボコボコ」
「細かい血管がクモ状に広がっている様子」
「寝ているときに足がつる」
「こむら返りが起こる」
「足の皮膚が痒かったり、硬くなっていたり、茶褐色に変色している」
などがあるか、チェックします。
家族や肉親に下肢静脈瘤になっている方がいないかチェックします。
見た目でも、症状でも、お心当たりのことがありましたら、ぜひ当院医師、看護師に
ご相談ください。(*^^*)
【下肢静脈瘤の種類】
下肢静脈瘤は、大きく分けて4つに分けられます。