先日、「第58回 4地区合同糖尿病を語る会」にて一般講演の座長を務めさせていただきました。
今回のテーマは「糖尿病と癌」でしたが、その中で特に印象に残ったのは、食事療法と糖尿病や癌発症の関係についての講演でした。
糖尿病の食事療法は、栄養バランスを考慮した食事を通じて血糖値をコントロールし、合併症のリスクを減らすことを目的としています。一方で、癌の予防における食事療法もまた、多方面からのアプローチが必要です。
以下に、癌予防に寄与する主な食事要素についてまとめました:
1. 野菜と果物の摂取: 多くの研究で、野菜と果物を多く摂ることが癌のリスクを低下させると示されています。ただし、果物の摂りすぎは糖尿病には良くありません。
2. 加工肉と赤肉の摂取: 加工肉や赤肉の高摂取は、癌のリスクを高めることが示されています。
3. アルコールの摂取: アルコールの過剰摂取は、口腔、咽頭、喉頭、食道、肝臓、乳房、結腸直腸など、さまざまな癌のリスクを高めることが知られています。
4. 食物繊維の摂取: 穀物由来の食物繊維は果物や野菜からの食物繊維より寄与しそうです。
5. 糖分の多い飲料と高カロリー食品の摂取を控える: これらは肥満に関連しており、肥満自体が様々な種類の癌のリスクを増加させることが知られています。
また、フィトケミカルの役割についても触れたいと思います。
フィトケミカルとは、野菜や果物、豆類などに含まれる植物由来の化学物質で、抗酸化作用や抗炎症作用、ホルモンの調節作用など、多岐にわたる健康効果があります。例えば、イソフラボンは有名ですよね。
このように、食事療法は癌予防にも糖尿病管理にも重要な要素となり得ます。私たちが普段口にする食物がどのように体に影響を与えるのかを理解し、バランスの取れた食事を心掛けることが、長期的な健康維持につながると改めて実感しました。
これからも、糖尿病を持つ患者さんだけでなく。健康的な食生活を共に見直し、実践していきましょう。
と言いつつ、後輩がいましたので、
「果物とろう!!」ってことになり、一杯だけ洋梨のカクテルを寄り道して飲みました💦。